2016/12/02(金)焼ける砂漠の迎陽花 開発あとがき6 レベルデザイン

WWA系において、命とも呼ばれるレベルデザイン。
個人的には、コンセプトさえ決めて、
クリアまでの道のりにある程度余裕を加えれば
それでいいと思っている。
レベルデザインは、深く考えすぎるとキリがないのである。

コンセプトは簡単にするということで全5階建て。
1階あたり、10分~15分くらいで考えてみた。
レベルデザインについてすべてを文章にすると、
とてつもない分量になってしまうため、要所だけ記載。
もし、WWA系を作りたい人がいれば参考に。

■フロアコンセプト
1F=易、2F=易、3F=普通、4F=やや難、5F=やや難
という形にした。

■エネミー
3番目(サボテン)、5番目(オニ)の敵の攻撃力を高めにすることを意識した。
やっかいな敵と、そうでない敵を意図的に作っている。

■フロア構成
障害物の先に、ご褒美があるのは定番なのだが、
表は障害物をある程度小さくした。
ちょっとのリスクがあるけど、普通に超えられるということを意識してもらうために。

ここには書ききれないほど、色々なことを考えているが、
大事なのはコンセプト。
このフロアは難しくするだとか、ここは2つのルートを用意するだとか、意味を持たせておく。
そうしないと、最終調整のときにブレるからである。

2016/11/13(日)焼ける砂漠の迎陽花 開発あとがき5 システム改変

「複数パーティーによる1人集中強化の回避」という課題を
クリアするのは難しかった。
出した案は3つ。

<案1>スタミナ制の導入
仕様:
 キャラに新パラメータ「スタミナ」を用意する。
 床に落ちてる食物を食べると回復する。
 スタミナが0より大の場合、戦闘に参加できる。
デメリット:
 パラメータが1つ多くなる。
 複数パーティーで管理項目が増えるのは致命的。
 HPとの区別もつきにくい。
 バランスも取りづらいのではないか。

<案2>残機継承制の導入
仕様:
 塔に入った直後は先頭のキャラ1体を操作する。
 先頭のキャラが力尽きたら、次のキャラに
 経験値と強化パラメータを継承して
 継続してゲームを行う。
デメリット:
 使うキャラがしばらく1つなので、
 状況によってキャラの使い分けができない。
 継承制の仕組みがわかりづらい。

<案3>ローテーション制の導入
仕様:
 塔に入った直後は先頭のキャラ1体を操作する。
 戦闘終了後に、次のキャラにローテーションする。
デメリット:
 強制的に入れ替わるので、状況が把握しづらい。
 キャラを使いたいときに使えない。
 1人勝ち強化の回避が完全ではない。

最終的には、案3となった。
理由はルールがシンプルだから。
1人集中強化の意味は強いままだが、かえって戦略性が出たと思う。
実際にプレイしてみると、強い敵は、強い奴に任せて、
弱いユニットで弱い敵を倒させるというSRPGに似たような
感覚が得られた。

1人旅をすれば、どの案でも同じなのだが、
1人旅はプレイスタイルの1つとして考えて、
基本は4人旅の形をベースにレベルデザインをすることにした。

2016/11/03(木)焼ける砂漠の迎陽花 開発あとがき4 誤算

そんなこんなで、基本システムを実装し、
仮マップでテストプレイ開始!
をしたところで、致命的な欠陥が表面化した。

「これ、1人を最強化すれば、余裕では?」

WWAシリーズはノーダメージによる完封が重要である。
ノーリスクでGとExが入手できるからだ。
戦闘毎の選択式の場合、1人を強化して、
そいつだけを戦いに出せば他のキャラは用なしである。

…これでは、複数パーティーの意味がまったく無くなる。
でも、複数パーティーはどうしてもやりたかったので、
成立するようなシステムを考えるのであった。

2016/10/21(金)焼ける砂漠の迎陽花 開発あとがき3 アイテムとテンポ

今回、攻撃力などのキャラのパラメータアップのアイテムは
塔の中に落ちているものは、全員がアップ、
お店で買うのは任意のキャラを指定してアップという形にした。

落ちているアイテムを拾ったときに、キャラ指定するというのも
考えたが明らかにテンポが落ちる。
「アイテムを拾った!」という嬉しさの後に面倒なコマンドや
選択の思考を排除したかったのだ。
「報酬を取ったときは嬉しい!」という感覚をできるだけ
早く体感させるというのを最優先した。

お店買いのアイテムは逆にキャラを指定するようにした。
ショップで買い物するシーンというのは、
通常の移動+戦闘とは異なった「選択するという思考モード」になっているからだ。
残りGと成長すべきキャラを見定めて、
自分なりの正解を導くのも楽しみの1つなのである。

2016/10/13(木)焼ける砂漠の迎陽花 開発あとがき2 魔法

魔法のゲームデザインについて書く。
まず、戦闘については、開始時に任意のキャラを選択して、
味方か敵のHPが0になるまでループするようにした。

それだけだと、キャラに個性がない。
選択することに意味を持たせたいので
キャラ別の魔法を実装してみる。
迎春花では、魔法はお助け要素の意味合いが強かったが、
今回は惜しみなく使えるようにしたい。
ということで、MPをキャラ別に設定し、
MPが最大になったら、魔法を使えるようにするようにした。

惜しみなく使うといっても、切り札なので連発できるのは問題だ。
1フロアで1~2発を撃てる感じでいいだろう。
案として採用したのは、床にMP増加アイテムを配置して、
それを回収することによって魔法が撃てるというもの。
他案としては、レベルによってMPが増加していくような
ドラクエ方式も考えた。
でも、床に落ちてるアイテムをドットイートゲームのように
どんどん拾得していくのも「操作する面白さ」に結びつく思い、
床に食料を配置して、空腹(MP)を満たしていくという仕様にした。
魔法温存で残すことも視覚的にわかりやすいし。
ドットイートの意識があるので食べ物なのである。

ちなみに最初はHP回復用のリンゴ、MP/HP両回復の魚も存在したが、
最終的にMP回復のピーマンのみにした。
理由はシンプルにしたいから。
最後まで悩んだので、データベース的には残っているが、
マップとして実装されていない。
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